- 概要 -
ジャイナ教とは相対主義であり絶対的な不殺生を徹底しているが、仏教徒は無我論であり中道を説いているため「禁欲」を押し付けていないという違いがある。
- 詳しい解説 -
ジャイナ教も仏教もインドが発祥の宗教であり、ほとんど同じ時期に生まれているが、考え方に違いがある。
ジャイナ教とは、相対主義であり絶対的な不殺生を徹底している。その徹底さは厳しく、小さな虫も殺してはいけないとされており、虫を踏まないように常に道を掃いていたり、マスクをして虫が口の中に入るのを防いでいたりする。また殺生をしてはいけないため、肉は一切食べず、ベジタリアンである。ただし、食事をする草であっても、食べる以外の植物は抜いたり切ったりしないようにしている。さらに、衣服も殺生して作るという考えから、何も身につけずに寺院の中を歩いているものもいる。
それに対して仏教徒は、無我論であり中道を説いている。そのため、ジャイナ教のように、厳しい「禁欲」を課したりはしていない。ほどほどのことをして、ほどほどの人生を生きるのが一番いいとされている。